ほろ苦いグレープフルーツを皮まで使い尽くす主婦のあま~いアイディア。〜節約と贅沢の狭間〜

手作りピール

ひきこもり専業主婦をしているネリコの日記と忘備録。ひとりお家カフェで楽しむスイーツを作ります。

クッキー生地の添え棒は代用品で

いただきもののグレープフルーツ2こはタルトにすることに決めた。タルトを焼くなら添え棒を使うチャンス。お菓子作り上級者によれば、アクリルルーラーというらしい。
調べてみたら、結構高いのね?

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わたしの手に入れた代用品の添え棒は、ホームセンターの資材置き場に売っていた5×5のアクリル材を2つに切っただけのシンプルなもの。直接食品に触れる機会のすくないアイテムは節約対象ですね。


欲しいほしいと言って買ってもらっても、使うチャンスがなかなかこなかった。タルト生地を5ミリに均一に伸ばせたら、きっと今まででいちばん上手にタルトが焼けるはず。

ちなみに、資材置き場のアクリル棒でもアクリルルーラーの代用としてまったく遜色なかった。ただ真っ二つに切っただけだと長すぎて手に余る。家のキッチン台の広さをだいぶ過大評価していたと言っていい。こんど正規品と同じ長さに整えてもらおうと思う。つまり旦那任せ。

ついでの感想をメモ程度に書き残しておくと、クッキーは5ミリがいいけど…
タルト生地を伸ばすなら3ミリのほうがよさそう。

今回、あと2ミリは感覚で薄くしといた。

機会をみはからって、またホームセンターの資材置き場にアクリルルーラーもどきを買いに行かなくちゃ。

たぶんだけど、正規品のアクリルルーラーだって資材置き場の切りそろえてロゴ入れただけだと思うわけ。それに工賃がのっかてるだけなんでしょう。ちがったらごめんなさい。

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頂き物のグレープフルーツとスイーツづくり

さて話はもどって、2つの色違いのグレープフルーツは、友人からのお裾分け。1ヶ月以上拝借していた漫画を友人の実家まで返しに行ったら、なんとその前日がおばあちゃんの葬儀だったという。

お買い物帰りのお姉さんと玄関先でご挨拶したときのすがすがしい笑顔で、往生されたんだなと思った。聞けば97歳だったそう。等にお別れへの心の準備ができていたのだという。

せっかくなのでお茶をしようということになり、ドライブで向かう途中「大正、昭和、平成、令和を生きるってすごいね」と話した。個人電話が貴重で人の家に借りに行くような時代から、時は流れていまやひとり一台が当たり前となった現代。しかもその電話に画面がついてるんだもんな。

おばあちゃんは、友人が実家に帰ってくる休日を狙ったかのように、旅立っていったらしい。仕事を休まなくてすんで助かったと言っていた。認知症を患ってから友人のことを忘れてしまったらしいけど、見計らったようなタイミングはどこか偶然ではない気がした。

「こんな紙袋でごめんね。親族から貰ったフルーツ食べきれなさそうだから。」
とワンピース102巻分+呪術廻戦全巻を返しに行ったのに、手土産まで頂いてしまう。

友人のおばあちゃんと面識があるわけではないものの、昨日の今日でお伺いするわけだし…とわたしなりに気を利かせ、お仏壇にお供えできるお菓子を買っていってよかったと心から安堵した。

というわけで、丁重に味わいたいグレープフルーツを葬儀会館のロゴ入りの紙袋から取りだした。

どんなきっかけのフルーツでも、フルーツはうれしい。

切ってみると、ネーブルとイエローの断面が鮮やかにあらわれる。甘酸っぱい香りがぶわあって広がって、果汁が飛び出した。それぞれ一個ずつ。さすが友人氏。おすそ分けのセンスがいい。

タルトにならべるなら、2色がいいってぼんやり思ってた。
どんなお別れも寂しいものだけれど、とびきり明るいこの2色は紅と白だ。魂は永遠で、合わなくなった身体を置いてまた長い旅に出発するんだと思う。アラサー主婦のわたしにはまだまだ先のことだと思っているその日が、友人のおばあちゃんのようにスッキリとしていたらいいな。

グレープフルーツを実も皮も使い切るアイディア

皮はピールにする。
これは思いつき。

お砂糖たっぷり。
グラニュー糖を皮と同じだけ使う。
キラキラして、宝石みたい。
贅沢なお菓子。お茶請けにするのが楽しみ。
余すところなく、食べたいものにできる。
それが手作りのたのしいところ。

「皮まで使われて、グレープフルーツも喜んでるわ」と旦那に言われてそうかもしれないなとわたしも思う。

一発奮起してタルトを焼き始めた今日は、芝の手入れなんかもしてる。タルトなんて手間がかかるわ。でも、今日作りたいと思った。カスタードクリームも作ったし、タルトストーンを外して素焼きをし、さらにアーモンドダマンドも敷き込んだところで一気に疲れがきた。最後のオーブンにいれてちょっと休憩。

夏の間にのびのびし過ぎたのよ。
わたしも芝生もね。

疲れたらいつだって休息。美味しい紅茶を求めて

紅茶を入れたところに旦那が帰ってきたものだから、夕食前のデザートタイムを。

グレープフルーツの皮についていた果肉をしごいたらフレッシュジュースになった。
食前酒のようなひとくちで、疲れも吹き飛ぶ。
食前酒のような量だけど、気分的にはエナジードリンクの一発奮起に似てる。

残り一本だけだったバナナを旦那とはんぶんこ。食パンの耳は、一斤焼いたときに切り落とした両端を冷凍にしてとっておいたもの。

その耳をトースターで焼いてチョコガナッシュをぬってさらにバナナをのせて食べる。すこし香ばしくてサクッとしてる耳とチョコとバナナは最高の組み合わせ。
あえて残しおくパンの耳はいつもご馳走スイーツになる。

いわゆる悪魔トーストとして召喚されるわけだけど。

紅茶はティーバックで淹れたから、飲みたいと思ったときにマグに手を伸ばすスタイルでいただく。一杯を2人で分け合うのはちょっと不便。でも、大切にしよう。当たり前だとは思わないように。

なんてありがたい気持ちに浸れるのは一瞬のことで、ほとんどは食欲と煩悩でできてる。

わたしの住んでいる地元に少々文句をつけるなら、美味しい紅茶の取り扱いが少ないってこと。
みんな紅茶を飲まないのかな。

通い浸っている問屋スーパーが新しく仕入れたというオススメ品はAfternoonTeaのオーガニック紅茶だった。

アフタヌーンティー オーガニック ダージリン 40g(20袋入り)【Afternoon tea 紅茶 ティーバッグ】

すかさず飛びついてみたんだけど……初めて飲んだときは、物足りない味だと思った。

でも、今は美味しい。
回を重ねるごとに、美味しいと思うようになった。

物足りないと思った風味は、わざとらしくないダージリンの風味だって飲み慣れてから思う。
紅茶だけで悪目立ちしないから優しくてお茶のおともを引き立ててくれる。

チョコガナッシュのバナナのせトーストに舌鼓。

タルトは20分後に焼けるのに。
夕食前なのに。

っていう罪悪感がたまらなく美味しいよね。
至福の味わいとはこのことよ。

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自家製ピールの作り方とショコラオランジェットのコツ

ガナッシュにかぶりつきつつ、片手間にお鍋のごとごとを見守る。グレープフルーツと皮とほぼ同じ重量のお砂糖を、だいたい10分おきに3回にわけて鍋に積んでいく。

するとだんだん皮が砂糖を吸って、鮮やかな透明に染まっていく。つやつやのピールたちは、果肉のみずみずしさを閉じ込めたようでいて、シーガラスのような美しさに変わっていく。

キッチンにはグレープフルーツのアロマを焚いたような香りが立ち込めてる。

上手にグレープフルーツのピールができたら、
チョコレートで固めようかしら。
そうしよう。

どんぶりいっぱいのグラニュー糖で煮詰めたピールじゃ反省なんてしない。さらに真っ黒な罪を上塗る計画だ。

きっとほろ苦くて、ビターで、
すべてが甘くって、有罪。
カロリーは気にしない。
業が深いですね。

果肉をたっぷりとのせたグレープフルーツタルトができました。

お菓子作りが記念日だけだったころは完成したタルトには気合を入れて連写していたのに、いまじゃそのまま掲載できないレベルへ転落。思い出したように冷蔵庫へしまい終わったあとタルトをサクッと1枚だけ保存。なれとは恐ろしいものです。

手作りピールの消費期限

ピールはぎりぎりまで水分を煮詰めたのち、100度のオーブンで1時間乾燥させました。
天日干しで砂糖をまぶしながら三日三晩はなかなかしんどいもの。文明の利器に感謝。

オーブンから出してすぐにグラニュー糖をふって、砂糖が溶けなければしっかり水分が抜けている証拠。ここまで長かった!
やっと完成です。



グラニュー糖をキラキラと纏ったらまるで宝石のよう。

念のため、朝まではリビングに放置してしっかりと冷まし、翌日、煮沸消毒した瓶に詰めました。

糖度を皮とほぼ同じ重量で作ったので、賞味期限は冷暗所で1年は余裕でしょう。

でも、そんなに時を待たずお腹におさまってしまうでしょう。

テンパリングのコツ~これで今日からお家パティシエ~

瓶につめてもまだたくさん!

さて、いよいよショコラオランジェットをテンパリングしていく。
今回は瓶に入り切らなかったピールだけチョコレートをかけてみよう。
うまくできるかな。

細かく細かく、粉になるぐらいチョコレートを刻むのがテンパリングの1つ目のコツ。低めの湯煎温度でもなめらかにすぐ溶けてくれるようにね。

ザクザク刻む音と感触に耳を傾けるとあっという間。

2つ目のコツは、湯煎の温度。
45〜55℃のお湯にボールをつける。デジタル温度計が便利ね。

そして3つ目のコツが一番大切!
湯煎するお鍋よりも直径の大きいボールを使って湯気が入らないようにチョコレートを守ること。

チョコレートは、水分が大敵なんですって。

あまりに美味しくて飛び上がった。
グレープフルーツの皮で作ったショコラオランジェットは酸いも甘いもしった大人の味よ。

これは…パティシエで売ってるレベルね!

100グラム2000円近くはする高級なチョコスイーツだわ。
グレープフルーツピールは、280グラムあるから…ぐふふふふ。

セレブの仲間入りですね。

しかし実際は庶民なのでいっきには食べません。

一週間かけて、ゆっくりゆっくりショコラオランジェットをお家カフェのお供にするのでした。

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